ミリアは限界で目を開けると、キスをしているディクスと目が合う。
紅い綺麗な目。
冷たい紅なのに、ミリアにはどこかあたたかい紅に見えた。
「なんだ?もう限界か・・・」
「・・・ふ・・・はぁ・・・んぅ・・・」
苦しくて涙目になるミリア。
ディクスはしばらくキスをやめなかった。
「ミリア、」
「はい、ディクス様?」
全身黒い服を着たディクスがミリアを呼ぶ。
「あ、ミリアちゃんをとらないでよ!!」
トイが言う。
ディクスを手当てしたのはトイだった。
マリーは猫の姿で丸くなってソファーの上で寝ている。
「お前に言われる筋合いはない」
ディクスがミリアを隣に座らせた。


