そして柔らかく優しくディクスに笑いかけていた。
「・・・・カレン・・・」
カレンの身体が崩れていく。
「ごめんねディクス。あたし我が儘ばっかり言ってた。」
「・・・・・」
「でもディクスに会えて愛し合えてよかった・・・・」
カレンは優しく笑う。
「あたしが消えればみんな記憶が戻るから・・・」
「・・・?・・・」
「ディクス、愛してる・・・・」
カレンはそう言うと崩れてなくなった。
「カレンっ?!」
カレンはもう存在していなかった。
ディクスが後ろを振り返るとミリアがいない。
ディクスは急いで壊れた壁の外を見た。
妖魔が集まって谷に落ちていく。
ディクスはそれを見て羽を出して妖魔目掛けて急降下した。


