嬉しい楽しいという感情はほとんどなかった。
悲しい・・・・。
辛い・・・・・。
「・・・・はぁっ・・・・」
やっと唇が離れても、まだミリアはディクスの腕の中だった。
ミリアはホロホロと泣きながら、ディクスに言った。
「・・・・こんな・・・・身体・・・・なりたく・・・なかった・・・・」
ディクスの力が少し弱まる。
「私は・・・こんな身体いらなかったっ!!!!」
ディクスの腕からすり抜けるミリア。
ミリアはわかっていた。
この身体じゃなかったらきっとまだ・・・・あの暮らしが出来ていたと。
でも、この身体のおかげで・・・ディクスに会えて嬉しい自分もいた。


