小さくなっていく父の姿を目で追いかけると、頬に伝うものを感じた。 寒くもないのに震えが止まらない。 止めよう、止めようとしてもカラダの震えは止まってはくれなかった。 彼の残したものは大きい。 いや、大きすぎる。 15の若き王には、それが 【恐怖】 以外の何ものでもなかった。 「ジーノ様」 自分を呼ぶ男の声がした。