コン、コン、コン。 重そうな扉に音を立てた。果たして、音は届いているのだろうか。 暫くして、中から入室の許可がおりたので、取っ手を押した。取っ手にまで金色のどこか見覚えのある細工が施されていた。 真っ先に感じたのは、嗅覚。 柑橘系の香りが僅かな隙間から零れていた。 そして次は視覚。 白を基調とした室内に、接待用のようなローテーブルとソファ。おまけに先ほどの絨毯よりも遥かに模様が多い絨毯が引かれていた。