サドルの右側から両足が見えた。

プラプラ揺れている素足。


少し傷がついている白い肌は

か細く、今にも折れてしまいそうだった。


僕は彼女がきちんと乗った事を確認し、
ニコッと優しく微笑んだ。


「つかまって、」



そう言い、僕が自転車を漕ぎ出すと

慌てて僕のお腹に手を回した。


細くて小さい腕が

僕のお腹を包み、少し緊張した。