……でも、脩ちゃんが選んだのはあたしじゃなかったんだね。


あたしには脩ちゃんを止めることはできない。だって、あたしは脩ちゃんが大好きだから。


脩ちゃんが決めたことなら、応援しなくちゃって、思うよ。


「……だから、“別れる”なんて言ってほしくなかった」


あたしのことを想って言ってくれたって分かってるけど、やっぱり、傷つく。

遠くに行くけど、ずっと一緒にいてって言ってほしかったよ。


「東京は遠いなぁ、」


ため息とともに溢した言葉は、あたししかいない部屋に虚しく響いた。