ねぇ、笑って

「宮もっちゃんがお前に振られてからずっと元気ないから新しい男でも見つけて元気出せ、てことだよ」



......は?



「宮もっちゃん大好きな真実は事もあろうに宮もっちゃんを合コンに誘いました、マル」


「いやいやいや、待て。『誰が』、『誰を』、振ったって?」


節で区切りながら強調して尋ねる。


多少機嫌が悪くなった感は否めない。


「『瞬が』、『宮もっちゃんを』、振った」


「...........冗談だろ」


きっかり3呼吸分。瞬が気を落ち着かせるのに要した時間だ。


「このタイミングで冗談は言わねぇよ、流石に」


「でも俺は…」


「お前は振ったつもりなんかなくても。宮もっちゃん側から見れば――――ってか客観的に見ても振ったようなモンだよ、アレは」


サクッと瞬の言葉を遮った修斗の言葉に、瞬は返す言葉が無かった。