ねぇ、笑って

キッ、と修斗は瞬を睨んだ。


「...だから?」


珍しく怒った表情をする修斗に先を促され、瞬は仕方なく続けた。


「合コンとか行ってもいいの?」


ますます修斗の表情が鋭くなる。



先を促したのはそっちだろ。



内心そう呟いて、仕方なく親友が怒りの矛先を向けてくるのを甘受した。


「いいわけ無いだろっ!! 真実は俺の彼女なの!! どこのどいつとも知れねぇヤツ等と一緒にカラオケなんか行かせるかっ!!」



場所はカラオケか。っつか、行かせるも何も、もう行っちまったんだろ。



瞬にも色々思うことはあったが、焼け石に水、ならまだまし。火に油を注ぐ結果になりかねない為、賢明にも口を噤んだ。


「アイツ、合コン行った帰りに俺を呼び出して何て言ったと思う!?」


「...さぁ」


「『あたし今合コン行って来たから。あ、でも何も無かったよ、勿論。付き添いで行っただけだし。シュウにこういうことで隠し事したくないから』って!!」


「それはまた....噂通り男前だな」