Genius~守り人~

「清洋いいから座れ。」


「すみません…」


清洋は頭を下げイスに座り直した。




「では、説明します。」

再びスクリーンに一枚の紙が写し出される。

それは『術大会 “炎”の陣』と書かれたチラシ。

術大会は毎年春から夏にかけて行われるクラフトでの闘い。

今年は皐月・6の日

「皆さんもご存じの通り3日後、陽の都の街でこの大会が行われます。参加資格は“炎”の術を持っていること。年齢制限は無し。」

「そこで何をするつもりだ。」

どっしりとした体格の男が尋ねる。



「帝を殺める。」


凛とした声が響く。

「…暗殺…」


僅かに重い空気が流れ込む。


彼らにとって暗殺は初めての試み。

今までは各地でのテロ活動が中心

標的(ターゲット)はいなかった。

ただ街や村を破壊し、人を殺め生き残りを洗脳し組織に引き込む。


それの繰り返し