目を覚ますとそこは何時もの薄暗い自分の部屋。

傍らの机の上には明かりの灯った燃え尽きることのない蝋燭


窓の外は暗い。




でも夜だから暗いわけではない。


ここは通称“陰”

哀哭溜の本部がある空間

ウルトでも葦原でもない。

一年中…いや、ここが出来てから太陽などという自然の光源はない。

陰は闇の世界―





―…夢か……



ベットに横になったまま少女は黒い天井を見上げる。


―…あの夢は一体……
……目覚める力………
………解ける封印………
……………まぁいい…所詮夢…気にするほどのコトではないか……


微かな眠気の中でぼんやりと考える。