ー…帰ら…ないと……

…早く……あいつら……待ってる……所へ…………



よろめきながら立ち上がり歩き始める。



動く度に走る激痛



彼女の後に点々と連なる赤い列


でも痛みはだんだんと消えていく。









数メートル程歩きトンネルから出ると、夕日に染まった風景が見える。



ー …早く……早く……行きたいよ………みんなの………所……へ………


だんだんと感覚が麻痺し始めていた彼女の足は、歩く事もままならない状態

そして1歩歩みでた時、足は力を失い來奈はドサリと倒れた。



ー …ごめん…弥那…氷……隼…人………行け……そうに…ない………………

約束………したのに……………絶対……行くって…………言った………のに……………………


目の前に転がった首飾りを握り締め、目を閉じる。


ー ……………本当…………に………………ごめ…………………ん………………



閉じられた瞼から大粒の涙が溢れ落ちる。




來奈の身体は光に包まれ、その光と共に消えていった―――――……