「だから組織をぶっ潰す。

風火 來奈として、朱雀として!!」

見開かれた瞳は紅く、炎を灯す。

「ふざけたことを言うヤツだ。

その名を聞いて我等が怯むとでも思ったのか?」

列火は嘲笑い、手を振り上げ攻撃開始の合図をした。

一斉攻撃により來奈のいたところは、一瞬にして砂煙に包まれる。

「力はあったが、政府に寝返るとはな。

なんてバカなヤツだ。」

後ろにいたもの達に撤収を指示し、列火は陰へ戻りましょうと、動かずにいる御前を促す。


「これでオレを殺ったつもりか?」

砂煙の中から声がしたかと思うと、ゴウッと凄まじい風が列火と御前の脇を吹き抜けていく。

ガシャンッ

銃を落とし、声をあげることなく倒れていく組員達

そして倒れた者は皆、黒い煙となって消えた。

死んだ者は跡も残らず消える

それが哀哭溜にいる者の運命