西暦2507年

過去の人々はよく空を飛ぶ車が存在しているなど、自分達のいる世界の生活とは違うという未来を想像していた。

だが実際には、500年前から対してほとんど変化していない。

ただ変わった事があるとすれば、日本の沖に新たな島が現れたことだ。

その島の名は「胡臣ゴジン)島」。

胡臣島は2050年頃、隕石の衝突によって形成された。

隕石の衝突直後、その地点に出来たクレーター部分が隆起したのだ。

その後、島の南方にあった海底火山が噴火し大きな火山が現れた。

胡臣島はこの様な偶然の重なりによって生まれた島なのだ。

それから約50年後、初めて人間が上陸した。

それまでも何度も上陸しようと試みたのだが、何れも失敗していた。

初めて上空付近から島を見た時、人々は驚いた。

現れて数十年程しか経っていないにも関わらず、木や草が生い茂り、多くの動物が生息していたのだ。

広く開けた土地もあり、まるで元々人間が住んでいたようであった。

人々はその島に移り住み、都会の様な街と田舎町のある島が造られた。