ざわめく客席

特別席もなにやら騒がしい

でも今の來にとって………





「清洋、貴様……」

フィールドに降り立った來は虚ろな瞳の清洋を睨みつける。

激しい感情の高ぶりで辺りには風が渦巻く。


それにより草火の落下スピードは落ちゆっくりと來の後方に降りてきた。


― 草火さん…


漆黒の剣を構え清洋が再びゆらりと動き出す。

とどめを刺すため…



「…消ス……主ノ邪魔ナ者……消ス……」

ギンッ

「行かせない…」

剣を止める。

― 絶対に……


“炎火風<エル=フォル>”

來を基として炎の竜巻に似た風が発生し清洋を飲み込み吹き飛ばす。

彼は壁に当たりそのまま地面に崩れ落ちた。