「…遅い!」

一時間も前から中央広場に来ていた清洋は愚痴をこぼした。

広場の街灯で一際明るい灯りの下


「あなたが早すぎるだけよ。」


灯りの下に声の主が姿を現す。


「早め早めの行動は大事だろ?」

「お前の場合早過ぎた。」


後ろから列火が現れた。

「考え無さ過ぎます。」

來も後に続く。


四人が街灯のしたに揃う。







「…なんでそんな格好してるんだ…?」

三人の姿を見て清洋は目を丸くする。

草花は若草色のブラウスに白いスラックス

列火はジーンズに赤いチェックのYシャツ


動きやすく陽の人々に馴染む服装


それに対して清洋は哀哭溜の黒い服


「そんなの来てたら『自分は哀哭溜の者だ』って言ってる様なものじゃない。」

「そうか?」

清洋は改めて自分の姿を見る。

「そうよ。
…あなたまたサングラスかけていくつもりなの?」

「もちろんだ。」

「バカか。」

列火は眼鏡をずり上げる。