「そう…だったの…ごめんなさい。聞き出すつもりはなかったの。」

「…いえ…草火さんには話しておきたかったので…」


「そう言って貰えて嬉しいわ。


草火は來の頭に乗せ微笑みかける。



「…沙柚ではないんですけど…」

「いいじゃない、たまには。」

「子ども扱いは嫌いです。」

― これ位言えるなら大丈夫そうね。


「じゃあ、わたしもソロソロ部屋に戻るわ。残りはまた明日にしましょ。」

草火はもう一度來の頭を撫でると立ち上がり扉へと歩み寄る。

そして扉を閉めるとき小さく手を振った。