ボーダー



そして彼女が
今日何回目、何十回目の
シュートを打とうとした時、

「毎日毎日、暑いのに。」

と 誰かが喋った。
彼女がゆっくり振り向くと
そこには彼が立っていた。

彼女は目を丸くして
彼を見つめた。
あの日から
一度もしっかりと
彼に会っていない。

彼女が呆然としていると

「そんなに、気にしてるの?」

と 彼は続けた。