真さんひとおり自分のことを喋るととガハハハと笑いながら
「ちなみに女は胸がデカイ方が好きだ」
とデリカシーのない追伸を付け加えて自己紹介を終えた。
もしも、ここにいるのが繊細で胸が貧相な女の子がいたとしたら、目の前でガハハと笑いながら私の胸を品定めするように見る男を張り倒して逃げていたかもしれない。
私は繊細な女の子ではないけれど、目の前の男に弱みさえ握られていなければ、茶髪の単発が生えた頭を鷲掴みして振り回すことくらいはしたかもしれない。
「ちょ!何言ってんだよ!真さん!」
と藤枝がなぜか顔を真っ赤にして慌てている。
「デリカシーがないな」と真さんの腕をポカポカと力のない拳で叩きながら、藤枝は可愛らしく私の代弁をしてくれた。
そんな藤枝を見て、黒髪のつり目が
「俺も胸デカイ方が好きだな~」
と言うと藤枝はさらに慌てて、
「直くんまで!!女の子の前で失礼だよ!!」
と直くんと呼ばれた黒髪のつり目の腕をポカポカとする。
どうやら、このいけすかない黒髪のつり目は直くんと言うらしい。


