「わかりました。歌います」
こう返すのも、しくまれた運命なんだろうか?
この場で歌うのも?
まぁ、歌ってチャラになるならこの運命もそこまで酷いものではないかもしれないな。
「やった!!」
「零もまおも聞いとけよ」
と黒髪のつり目が藤枝と茶髪に声をかけた。
「何を歌えばいいんですか?」
「今、俺らの曲聞いてる?」
「えぇ、まぁ」
「んじゃ今聞いてるのでいいよ」
「まだ、歌詞が曖昧なんですけど」
「歌詞なんてどうでもいいからさ」
今かヘッドフォンに流れている曲は、この中の誰が歌っているのかはわからないが、3分前後で終わる曲だ。
まぁ、この曲ならいいか。
ノリもいいし歌いやすい。


