「真さんその人知ってんの?」 と後ろにいた黒髪の長い釣り目の奴も近づいてきた。 「噂で聞いたことあるよ。白のセーターにヘッドフォンですぐわかった」 噂?いつの間に私の噂なんか立ってたわけ? 私はそんな有名なもんじゃ… あ、「あれ」があった。 「口の動きで何言ってるかわかんだろ?」 「…はい」 「だからヘッドフォンつけてても話できんだ?」 「…まぁ」 「前の中学で…変な商売やってただろ」 「っ!!」 やっぱりそのことが噂になってたか。