あぁ、もう本当に散々な一日。
教室戻るのも面倒くさいから保健室行こうかな?
保健室にいれば、抜け出したことも具合が悪かったで済まされるはず。
もう、なんで私がこんな目に…
そのとき
「待って!!」
とサンキスの1人に腕を掴まれた。
彼はサンキスの中でも一番背が高くて、制服の着こなしや靴の汚れかげんから、どう見ても新入生には見えない。
髪の色は黒がかかった茶色で、リーダー的な雰囲気を醸し出している。
「なんですか?」
「お前、H中の森乃るかか?」
「っ…なんで知って…」
ばっちり名前と出身中学を言い当てられた。


