エレベーターが6階につきそれぞれの部屋の前までくる



奏が605号室あたしが606号室





「じゃあ、明日…」






そう言おうとしたとき




「俺、海に何かあったら…心臓止まるから。海が一番大切だし」




奏はそういって部屋に入っていた




「え…」



でもあたしはそう簡単に入れなかった



足が動かない






奏の言葉の意味も




自分の気持ちも何もかも



簡単には分かるようなことじゃなかったから