「ねぇ、海ちゃん」 引き寄せられた手 切羽詰ったような声 夕日が坂妻くんを照らしてオレンジ色に見えていたけれど 「え……?」 目の前を見れば白いシャツ 気づけばあたしは抱きしめられていた 思っていたよりも力は強くてあたたかかった けれど…こんなことしちゃだめ 「このまま聞いて」