私は出来るだけ、頭を動かさないようにしながら、辺りを見回した。 愛がいないことを確認すると、京ちゃんに質問してみた。 「あの、愛ってどんな子なんですか?」 精一杯自分の中では、感ずかれないように話したつもりだった。 「愛に、興味があるの?」 京ちゃんは、真剣に私を見つめて言った。 「はい。 友達として、ですけど。 愛について、何でもいいんで教えて下さい」 私は、つい願いを込めて言ってしまった。 何でもいい、どんなつまんないことでもいい。 知りたい! どうしても。