☆オカマに恋した☆






 クルクルと回転するイスに座り、京ちゃんは私の髪を切り始めた。





バサッと勢い良く、床へと散っていく私の髪の毛を眺めていると、何だか切なくなる。




同時に、どんな風になってしまうのかが、不安になったりする。




さっき説明してくれた、雑誌のモデルさんは、かわいいからいい。




私に本当に、似合うのかな?




しかし京ちゃんの、髪の毛を留める仕草も、髪に触れる指もすごく優しい。




まるで、髪の毛一本一本までもを、大事にいたわってくれてるみたいに思える。




そして、リズミカルに安定したハサミの開閉する音が響いている。





 こんな時、美容師さんの性格が出ると思う。





だんだん、不安は薄れていった。