☆オカマに恋した☆

「ねぇ、描き始める前に、お化粧直してもいいかな?」





 愛のその言葉に、私がうなずくと、バッグから黒のスパンコールで装飾されたポーチを取り出した。




メガネを外し、大きな鏡をバッグの上にのせ、器用にベースから直し始めた。




かなり手慣れてる様子で、私よりも断然テキパキとしていて細やかだ。





私はじっと、その様子を観察してた。




愛が綺麗に変身してく…




「そうだ、教室のロッカーに画材置いてあるから取ってくるね」



 そう言って、私は選択美術で使っている画材道具を取りに向かった。