☆オカマに恋した☆






 陸上部の部室の近くで、待ち伏せすることにした。





 先輩は制服に着替え、近寄ってきてこう言った。




「わりぃ、わりぃ!




すまんね、いつもいつも」



 普段よりちょっと、テンション高い。





 スポーツバッグと、今日プレゼントされた、可愛らしい紙袋を持っている。




「今日は、かなり収穫多かったみたいですね!」



 立ち止まったまま、私は微笑んで言った。




「何かね、今年はいつもよりももらったね」



 ちょっと照れてる様子で先輩は言った。





 そう、先輩には、本命でチョコをくれる女の子が何人もいるんだ。




だから、私が振ってもすぐに新しい彼女ができるはず。