☆オカマに恋した☆






 そんなことを考えながら、教室へとたどり着いた。





 すると、床に座り込む唯の姿が目に入った。





すごく、甘い匂いがする。





 唯の後ろには、見覚えのある紙袋と、粉々にひきちぎられた、鮮やかな赤い紙くずが床に散乱している…。





「唯?」



 私はそう、呼びかけた。





 唯の姿が正面から、はっきり見える場所までやってきた、その時だった。




風がカーテンをなびかせ、真っ赤な紙吹雪が舞い上がった。





 そして見ちゃったんだ……




振り向いた唯の口の周りには、濃い緑の粉末がついてた。





私は、これは夢なんじゃないか?




って一瞬思った。




むしろ、夢であってほしい。




でも何度目を凝らして見ても、唯だ…。