「…やっぱり俺が止めればよかった」

ひとつの亡骸の前でクラブ模様とスペード模様は立ちすくんだ。
こうなる危険性を考えてなかったわけじゃない。

けどいざ現実に目の前に骸が現れると2人は動けなかった。

「沙羅が決めたことだ…止めたほうが沙羅にとって後悔になっていた…」

「でも、こいつは死ぬなんて考えてなかった!」

スペードはクラブの胸倉を掴み後ろに生えている木に押しやる。

「…早く沙羅を皆のところに連れて行こう」

クラブの言動でスペードは落ち着きを取り戻し、手を離した。

「悪い…わかった」

スペードは亡骸を背負った。

「沙羅、護ってやれなくてごめんな…」

クラブはそういって顔に付いた血を手でぬぐった。

血は顔に広がり、綺麗にならなかった。

「墓に入れる前に拭いてあげないとな」

スペードがそういって東に向かって歩き出す。

その後ろをクラブが静かについていく。

「よくお眠り、沙羅…」




沙羅、絶対君の命を無駄にしないから…