「ちょっと…なんで剣を私に向けるの?」

「何で、俺がかけらを持っているって知ってるの?」

「だから無線で…」

(こちら、清…道化に襲われ動けない…そして薫が道化に追われていてそれを零が追いかけている…すぐに応援を…)

清の無線はそのまま俺たち騎士の無線に音声が入った。
俺と沙羅が聞いた無線は同じはず…
なんで沙羅が俺がかけらをもっていることを知っているんだ?

今俺を探してくるのは応援か…道化だ。

「あんた誰?沙羅じゃないだろ。」

「何言ってんのよ!私は沙羅!薫、邪気で私のこと判断できなくなったの?!」

沙羅は両手を開いて俺に詰め寄る。

俺は沙羅が近づいた分そっと後ろに下がる。

「清はかけらのこと無線で言ってない。俺がかけらを持っているのを知ってるのはおかしい。」

「私は清と同じで最初から知っていたの!」

「その保障は?」

「そのかけらは最初から盗まれてなかったの。それは水希が襲われたときにちょうど清とアリアが通りかかって、難を逃れたの。零はわざと公表せずに隠し持っていたわ。そして、今夜、道化が行動を開始した…これでも私を信じない?」

「…」

「薫ってば!!」

俺はゆっくりと剣を下ろし、背中にしまった。

「ありがとう。信じてくれて。」

「疑ってごめん…」

「いいのよ、あなたは邪気にやられすぎている。さ、私が変わりに持つわ。渡して」

沙羅は笑顔でにっこりとした笑顔で手を出した。

俺はその手にネックレスを置いた。

「さ、早く行くわよ。薫」

「俺は置いていって。足を撃たれててきっと邪魔になる」

にっこりと微笑む沙羅は俺の腕を掴むとゆっくりと小さな輪が俺の手首にまとわり付いた。

それは手錠によく似た輪だった。

「えっなんだよ、これ!沙羅?!」

「さ、行きましょう。あなたはあちらじゃない、こちら側」

俺は沙羅の手を振り払い輪から手をはずそうと引っ張ったり腕を引いたりした。

「沙羅、それよこせ」

そこにスペードが現れ沙羅がネックレスをスペードに渡した。