「薫、どうしたの?」

「なぁ、水希。お前は凜の罪なんて考えなくていいんだよ。零のおかげで凜は罪を犯さずにすんだ。だからそんなこと考えるな!」

ぎゅっと力を入れると水希は「苦しいよ…」と一言漏らした。
俺は力を弱めると水希が抱きしめてきた。

「う、…ずっ…お兄ちゃん…ううー…」

水希嗚咽が部屋に響き渡った。

水希は肩を震わせて、俺の制服に涙を流した。

「よしよし…お兄ちゃんの変わりだ。甘えろ甘えろ♪」

俺は水のように美しい青色の髪をすくように撫でると嗚咽は酷くなり、抱きしめる力も強くなった。

「ううーっ…うぐっ、ひく…僕には…もうお兄ちゃんしかいないのに…ロキっ…きっと狙い、はお兄ちゃん、だ!ひぐっ…」

そうか…だからお前はそんなに悲しんでいるんだな…

「分かってやれなくてごめんな…」

「お兄ちゃん…お兄ちゃんっ…!」

水希は声に出して兄を何度も呼んだ。

その度に俺はぽんぽんと背中を軽く叩く。

「ひくっ…ごめんね」

「何がー?」

「急に、泣いたりし…て」

少し落ち着いてきたところで水希が悪そうに言った。

「俺がこんな質問しちゃったのが悪いしな。それに仲間なのに気づいてあげれなかったのも悪かった。俺こそごめんな」

「ううん…ありがとう…」


水希が顔を上げると、鼻と目が真っ赤になってて少し可笑しかった。

「ぷっ、水希…顔っ!」

水希は慌てて両手で顔を隠した。

「笑わないでよ…泣いたばっかなんだから!」

「ごめん、ごめん!」

俺は水希の手をもち立ち上がらせた。

「俺は食事の前にシャワー浴びて来るから、もう出るな。治療と質問に答えてくれてありがとうな」

「どういたしまして」

水希はにっこりと笑って手を左右に振る。

俺は部屋の扉を開けたときに片手を上げて部屋を出た。