俺はマリアと相手から離れ手錠を壁にぶつけた。
手錠は頑丈で壊れる様子はない。

その間にもマリアと相手は切りつけあっている。

マリアは遠距離射撃タイプ。

だが近距離戦が無理というわけではない。
近距離では短剣を使い、遠距離ではライフルを使って狙い撃ち。
マリアは騎士の中でもバランスのいい騎士だ。

「あなた何者?!」

「あなたみたいな女に教える必要性はないわ。イケメンだったら教えてあげたのに」

くすりと相手は笑っている。
それにマリアは怒ったのか、攻撃の手を早める。

「あたしたちの仲間をどうするつもり?」

「あなたたちの仲間じゃない、 私 達 の 仲 間 よ」

「泥棒女!!」

マリアの回し蹴りを相手はさらりと交わす。

相手はマリアの足を掴んで振り上げるがマリアはなんともないように地上に着地した。

「貴方達は何をしようとしているの?」

「そんなの言うわけないじゃん」

「このッ…!」

マリアは左手の短剣を相手の腹に狙いを定めると相手は剣で防御する形をとる。
そこをマリアが右手で思いっきり顔面を殴った。

相手は倒れ転がった。

「よし」

マリアは誇らしげに殴った右手でガッツポーズを掲げた。

「…痛い、壊、れちゃった…」

相手は顔面を押さえて立ち上がると上から妖獣が飛んできた。

「マリア!そいつ逃げる気だ!」

相手はジャンプして妖獣の足を掴むとそのまま空を飛んでいった。

「…」

「なんでマリア追いかけないんだ?!」

俺は今だにガチャガチャと手錠を壁にぶつけている。既に手首は鉄が食い込んだりして傷口がたえない。

「あたしが追いかけたらあいつの仲間が薫を捕まえにきたかもしれないじゃない。頭の悪い子ね」

「あ、そうか」

「ほら、手首出して。あー痛い、グロい」

マリアは自分の髪にさしていたピンを外し、手錠の鍵穴につっこんだ。

数分かちゃかちゃと動かした後かちゃっと音が出て手錠は外れた。