顔を上げるとクロノが俺の頭上に剣を振り上げた。
それを一振りで投げ飛ばす。
力がなく、意思がない。
そんな剣に押し負けるわけがない。
「ほぉ…クロノが飛ばされるなんてな。次!」
「先生、1人づつと言わずに、どうぞ。」
その言葉で、ベネッタの顔はにやぁっと歪んでいき、生徒にぶっ潰せと物騒なことを言い出した。
「うらあぁぁぁぁ!!」
生徒が束になってやってくるが、何もかもが遅い。
それに合わせる身にもなって欲しいものだ。
俺は後ろに飛びのき剣の攻撃を防ぐと遠くから飛んできた矢を切り落とし、生徒の剣をはねのけ、銃器を蹴り飛ばす。
「俺はまだ傷一つつけられてないけど。やる気あるの?」
生徒の一人が歯ぎしりとして銃器を取り出して発砲をする。
体をそらし銃弾をよけ、銃器を切り落とす。
「みんなでまとめてかかっているのに...なんで!!!」
そこにいる生徒全員が口をそろえて声をだす。
「音が聞こえるから」
俺たちミラ族は人より耳がいい。
息遣いや心臓の音で相手がどこにいるのかわかる。
「お前らぁ、早くしねーとこいつぶっ潰す前にチャイム鳴るだろーが。」
「ちっ、簡単に言うなよ…!」
目の前の生徒が悔しそうに舌打ちをし、俺に突進してくるが、ひょいっと体をひねりかわす。
ベネッタはさぞ楽しいというように笑い続ける。
この先生はいつもこんな風だ。
キーンコーンカーンコーン
高々とチャイムが鳴る。
「止め。時間切れだ。」
生徒は悔しそうに武器をしまうと俺に向けて頭を下げる。
「清、どうだ?」
ベネッタがアドバイスするように俺を促すが、アドバイスもなにも…
「…息遣い荒い」
「清、もっとわかりやすく言えよ…つまり、お前達は卒業までにもう少し体力をつけろということだな。」
ベネッタはそういってクロノを中心に生徒達の肩を叩いていく。
「ちっ。騎士に負けるなんて...」
「おいおいおい。お前まだわかんねーのか?こいつはここの優良卒業生って俺が最初に言ったの忘れたのか?」
「優良なんて一言もいってねーよ!」
生徒からの突っ込みが一斉に飛んでくるが、相変わらずベネッタは気にしてないようにあさっての方向を向いている。
「はい、解散解散。俺はこいつ見送るからそれまで休憩な。」
そう言うと生徒はまばらに散っていった。
これで講義と言えるのだろうか不思議だったが、当初からボランティアのような任務だったしこれでよかったのだろうと自己納得をし、ベネッタとともに昇降口へと向かう。
「それにしてもいい男になったじゃねーか。」
「いい男ってなんだよ…」
「まだ古都とは付き合ってないのか?」
俺はベネッタを強く睨むがベネッタは面白いというように笑うばかりだった。
「なんだ。まだ想いを伝えてないのか。弱虫め。それじゃ他のやつに取られちまうぞ!」
「うるさいな。余計なお世話だ!」
ベネッタははっはっはっと笑いながら廊下を大股で歩く。
昇降口まで歩いて行くと薫と薫の担当の教師が待っていた。
「おかえり清。って、ベネッタ先生!」
「久しぶりだな!元気そうでなによりだ!」
「薫、大丈夫だったか?」
そう質問をすると薫はいたずらそうににっと笑うと「ぼっこぼこにしてやった。」と言って腕を組む。
「そう…お疲れ様」
俺はそっと薫の頭に手を置く。
横ではベネッタがにやにやと笑う。
俺は薫の頭から手を離すと、そのままベネッタの腹へと拳を突き出す。
パシッっといい音が廊下に響きにやにやとした顔でベネッタは俺の拳を手のひらで受け止めていた。
「相変わらず暴力的だな」
「あんたにだけな」
にっこりと笑って手を降ろす。
「全く、校内で暴れないで下さい。」
いつも通りいきなり西が現れる。
その後ろでは水希が薫の腕をもって俺とベネッタを見ている。
「負けたな、久遠」
「水希はいいんだよ」
その会話が面白かったのか西先生もこらえるように笑っているが、体が震えているのですぐにわかる。
「清?先生?どうしたんだ?」
「な、なんでもありません。ね、清くん」
俺は多分この上なく不機嫌な顔をしているであろうと予測する。
その顔を見た水希が何を思ったのか手を握ってきた。
水希はにっこり笑う。
それを見た亜紀先生が微笑む。
なんだ、この親子みたいな図は。
と突っ込みたかったがやめておいた。
水希のにこにこした顔を見ていたら、そんな気もなくなったからだ。
だが、その隣の恩師達は笑い続けていた。
「ほら、君たちは本業があるのでしょ。」
涙目になりながら西先生は俺の背中を押す。
「そうだったな!気をつけろよ!またいつでも遊びにこい!」
「古都さん、またいらして下さい。」
「お世話になりました。」
そう言って昇降口を出る。
外は冷たい空気が広がりつつあった。
今度は、沙羅もつれて遊びにくるからな…
…日が暮れてきた。
それを一振りで投げ飛ばす。
力がなく、意思がない。
そんな剣に押し負けるわけがない。
「ほぉ…クロノが飛ばされるなんてな。次!」
「先生、1人づつと言わずに、どうぞ。」
その言葉で、ベネッタの顔はにやぁっと歪んでいき、生徒にぶっ潰せと物騒なことを言い出した。
「うらあぁぁぁぁ!!」
生徒が束になってやってくるが、何もかもが遅い。
それに合わせる身にもなって欲しいものだ。
俺は後ろに飛びのき剣の攻撃を防ぐと遠くから飛んできた矢を切り落とし、生徒の剣をはねのけ、銃器を蹴り飛ばす。
「俺はまだ傷一つつけられてないけど。やる気あるの?」
生徒の一人が歯ぎしりとして銃器を取り出して発砲をする。
体をそらし銃弾をよけ、銃器を切り落とす。
「みんなでまとめてかかっているのに...なんで!!!」
そこにいる生徒全員が口をそろえて声をだす。
「音が聞こえるから」
俺たちミラ族は人より耳がいい。
息遣いや心臓の音で相手がどこにいるのかわかる。
「お前らぁ、早くしねーとこいつぶっ潰す前にチャイム鳴るだろーが。」
「ちっ、簡単に言うなよ…!」
目の前の生徒が悔しそうに舌打ちをし、俺に突進してくるが、ひょいっと体をひねりかわす。
ベネッタはさぞ楽しいというように笑い続ける。
この先生はいつもこんな風だ。
キーンコーンカーンコーン
高々とチャイムが鳴る。
「止め。時間切れだ。」
生徒は悔しそうに武器をしまうと俺に向けて頭を下げる。
「清、どうだ?」
ベネッタがアドバイスするように俺を促すが、アドバイスもなにも…
「…息遣い荒い」
「清、もっとわかりやすく言えよ…つまり、お前達は卒業までにもう少し体力をつけろということだな。」
ベネッタはそういってクロノを中心に生徒達の肩を叩いていく。
「ちっ。騎士に負けるなんて...」
「おいおいおい。お前まだわかんねーのか?こいつはここの優良卒業生って俺が最初に言ったの忘れたのか?」
「優良なんて一言もいってねーよ!」
生徒からの突っ込みが一斉に飛んでくるが、相変わらずベネッタは気にしてないようにあさっての方向を向いている。
「はい、解散解散。俺はこいつ見送るからそれまで休憩な。」
そう言うと生徒はまばらに散っていった。
これで講義と言えるのだろうか不思議だったが、当初からボランティアのような任務だったしこれでよかったのだろうと自己納得をし、ベネッタとともに昇降口へと向かう。
「それにしてもいい男になったじゃねーか。」
「いい男ってなんだよ…」
「まだ古都とは付き合ってないのか?」
俺はベネッタを強く睨むがベネッタは面白いというように笑うばかりだった。
「なんだ。まだ想いを伝えてないのか。弱虫め。それじゃ他のやつに取られちまうぞ!」
「うるさいな。余計なお世話だ!」
ベネッタははっはっはっと笑いながら廊下を大股で歩く。
昇降口まで歩いて行くと薫と薫の担当の教師が待っていた。
「おかえり清。って、ベネッタ先生!」
「久しぶりだな!元気そうでなによりだ!」
「薫、大丈夫だったか?」
そう質問をすると薫はいたずらそうににっと笑うと「ぼっこぼこにしてやった。」と言って腕を組む。
「そう…お疲れ様」
俺はそっと薫の頭に手を置く。
横ではベネッタがにやにやと笑う。
俺は薫の頭から手を離すと、そのままベネッタの腹へと拳を突き出す。
パシッっといい音が廊下に響きにやにやとした顔でベネッタは俺の拳を手のひらで受け止めていた。
「相変わらず暴力的だな」
「あんたにだけな」
にっこりと笑って手を降ろす。
「全く、校内で暴れないで下さい。」
いつも通りいきなり西が現れる。
その後ろでは水希が薫の腕をもって俺とベネッタを見ている。
「負けたな、久遠」
「水希はいいんだよ」
その会話が面白かったのか西先生もこらえるように笑っているが、体が震えているのですぐにわかる。
「清?先生?どうしたんだ?」
「な、なんでもありません。ね、清くん」
俺は多分この上なく不機嫌な顔をしているであろうと予測する。
その顔を見た水希が何を思ったのか手を握ってきた。
水希はにっこり笑う。
それを見た亜紀先生が微笑む。
なんだ、この親子みたいな図は。
と突っ込みたかったがやめておいた。
水希のにこにこした顔を見ていたら、そんな気もなくなったからだ。
だが、その隣の恩師達は笑い続けていた。
「ほら、君たちは本業があるのでしょ。」
涙目になりながら西先生は俺の背中を押す。
「そうだったな!気をつけろよ!またいつでも遊びにこい!」
「古都さん、またいらして下さい。」
「お世話になりました。」
そう言って昇降口を出る。
外は冷たい空気が広がりつつあった。
今度は、沙羅もつれて遊びにくるからな…
…日が暮れてきた。

