それから毎日彼女は私の前にきた。

「かーおーりさんっ!」

腹が立つぐらいのにっこにこの満面の笑みで。

「何用ですか?」

彼女はわざと頬を膨らまして拗ねたような仕草をするが、目線を合わせることもなく席を立つ。

「ちょっと!無視しないでよー!」

「用件がなさそうだったので。」

「だーかーらー、私と友達に!」

何故彼女はここまで執拗に私にこだわるのだろうか?

「あなたは何?私に何を求めているの?」

「前から言っているじゃない!私と友達になって!」

言葉が出なかった。

「私が貴女と友にならぬとも貴女には友はたくさんいるでしょう」

「…えぇ。けど、戦友はいないわ」

そういった彼女の表情は言葉とは違いにっこりと笑っている。

「薫さんならきっと共に一生技を高めて行けそうと貴女の訓練の様子を見てそう思ったの。」

「なんでそう思うの?」

「なんとなく!」

そう一言言った彼女はじっと私を見ていた。

なんだ…それ

「く…ははっ、あっはははははっ!」

「え、薫さんが笑った!?」

教室にいた誰しもが私の笑い声に驚きヒソヒソと話し始める。ひとしきり笑うと目尻に寄った涙を拭い息を整えた。

「はぁー…苦しい…」

「薫さん…大丈夫??」

彼女は心配そうに私を見るけれど、私はおかしくておかしくて。

「私ね、同じ志の友達って居なかったの。でも、薫さんは違う。目つきが違うもの。あ、この子はきっと同じだって思ったの」

「…」

「だから何度でも言うわ。私と友達になって下さい」

「…馬鹿らしくなってきた」

「薫さん…」

「名は古都薫。騎士団志望。これからよろしくね。リオ」