「かけらが盗まれた?!」

「なんたること!!!あぁ!!!」

役人たちは席を立ち慌てている。
俺は先日聞いているのであまり慌てなかったが、清は眉を寄せ訳が分からないとでもいいたそうだ。
皇紀は病室で聞いたことがあるのだろう。
だがアリアとマリアは何も言わない。

「かけらのことを、僕から話してもいい?お兄ちゃん」

「…?あぁ」

「僕はミラ帝國の神子であり、浄化の能力を持っています。これは皆が知っていると思います。」

え?俺は知らなかった…

「戦争も終わり、反逆者である霜崎凛も僕の兄でもある霜崎零が殺しました。」

凛って零と同じ苗字だったんだな…
珍しいこともあるんだな。

そんときの俺はそんな小さなことしか思わなかった。

「凛は強く、兄は凛の妖力を抜き出し始末することにしたのですが、凛の妖力は彼が死んでも、消えなくて、壊しても直ってしまう…。それを封印していたのが僕です。」

「水希が今まで…?」

清は声をかけると水希はこくりとうなずいた。

「騎士になった今でもずっと守り続けてたけど…盗まれたのは薫が襲われる前でした。薫も僕たちが襲われるときと似ています。一緒の人のだと思う。敵は騎士の武器を壊し、騎士の機能活動を元から壊すつもりではないでしょうか?」

「うむ…水希殿の意見はなかなか鋭いの。」

俺は軽く立ち上がり応えた。

「敵は道化のような面をつけ黒いローブをしていました。」

「薫殿それは真か?」

「まだあのときは意識がありました。確かなはずです。」

役人たちは深刻そうに唸る。

「頬のところにそれぞれマークがありました。ハート、ダイヤ、クローバ、クラヴ、雫の5人です。」

「薫、有力情報だ。もし次現れたら皆、攻撃をするように。ロキを逃がした協力者の可能性が高い。」

零はにやりと笑う。

「「了解」」

「会議はこれにて。いいですよね、ビィレ殿、フヴィッチ殿」

2人の役人も満足したのかあぁと言って立ち上がり零の後ろについて会議室から出て行った。