「でもなんで薫を襲ったのかな?」

「...復讐劇の舞台役者って言ってた。それに、ロキ=ロレッタの協力者はお前達かと聞いたら、半分正解って言ってた。」

「もしかして、僕たちを襲った人と同じ...?」

「多分ね。俺もその面に見覚えがあるかも。言われるまで忘れてたけど、意識がなくなる前にそんな面を見た記憶が微かにあるぜ」

皇紀がはぁっとため息混じりに答えた。

「俺たちの共通点は騎士。今騎士と兵士の敵は脱走したロキ=ロレッタと協力者。つまり、道化は2人を襲った可能性がもっとも高い」

「でも僕たち生きてるよ。」

そうだ、それが疑問だ。

水希に向き直し片手が自然と自分の頭をがしがしとかいていた。

「3人を襲った敵が同一犯でも違う人間でも…騎士ばかりを狙うとならば、どちらにしても敵だよな?だとしたら、息の根を止めないか?そんな善良なやつなのか?」

「んー、確かに…なんで僕たち生きているのだろう…」

皇紀もふざけていた表情から真剣な表情へと変わった。

敵の目的はなんだろうか?水希を襲った理由は凛のかけらを奪うためだろうな。



でも


俺と皇紀を襲うメリットは?



「てめぇら、あたしの店の前で会議開くんじゃねえよ。」

背後から女の声で男のような口調の人物が現れた。

「___っ渚さん!」

清と水希が引きつり声を上げ、俺と皇紀は2人の声にびくりと肩を震わせた。

白いTシャツがススで所々黒くくすんでいる。
軍手をポケットからはみ出して俺たちの目の前で仁王立ちをしている。

「餓鬼があたしの店の前でちんたらちんたら喋ってんじゃねえよ!用がねぇなら帰れ!」

完全に清も水希も顔をひきつらせている。
俺も皇紀もこの人の威圧に苦笑いが耐えない。

「こいつらの武器を新調してやってほしい…んだけど…」

清、声どんどん情けなくなってるんだけど…

「あぁん?」

渚と呼ばれた女の人は俺の顔、皇紀の顔を順にみた

「こいつら新人か?」

「茶色の髪は4ヶ月前に入団して、金髪は5ヶ月前に入ったばっかりなんだ。」

「…ならこいつらは闘技場だ。水希、てめぇは変わったか?」

「変わってないと思、う」

「お前は小さい頃から戦いをしてるから癖はそうそう直らないはずだよな。なら待ってな。担当の弟子つけてやる。」

渚さんはそのまま俺たちの目の前の店に入っていった。