「私は神子様ではありません。けれど妖力はあります。私は神子様に力を分けて頂いたから...」

「神子様にお会いしたことがあるのですか?!」

お会いした...2人の少年姿の神子様に...

「どういうことか、少しお聞かせ頂けませんか?」

俺は静かに頷く。

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俺は両親と祖父母と一緒に暮らしていた。
家は酪農家を営んでいて家族でミルクやチーズ作りをしていた。

そんな普通の生活を12歳までしていたんだ。

夜中に妖魔が現れて俺の家を襲った...

一瞬の出来事でよくわからなかったが、父親が俺を背負って向かった場所は森だった。

「いいか!森の中でじっとしてるんだ。そうしたらきっと神子様が助けてくださる!絶対にお父さんの後を追うな!分かったか?」

俺は遠のく意識の中頷いた。妖魔に弾き飛ばされた時に頭を強く打った俺はどんどんと視界も霞んで行った。
父は、走り去って大声を出していた。

そのときには分からなかったが父がおってきた妖魔から俺を守るために囮になっていたのだ。

しばらくすると足音が聞こえた。父が戻ってきてくれたと思って必死に体を動かそうとしてももう俺には体力がなかった。

足音の人物は俺の腕を持って引きずるように俺を何処かにつれていく。

気づいた時には2人の男の子に見下ろされてた。

「あ、気づいた!大丈夫かー?」

「リン、ダメだよ。まだ安静にしてなきゃいけないんだから!」

「私…生きてる...?」

「死ぬ寸前だったけどエデンが妖力をいれたから大丈夫。」

髪の長い男の子がそう言った。

妖力...?授業で習った...もしかして!

「君たちは誰?ここはどこなの...?」

髪の短い男の子が俺の横に座って包帯をほどきながら答えた。

「僕はエデン。彼はリン。ここはブリメストの森、君たちが言う神子の森ってやつかな。」

俺はベッドから転げ落ちるように床に落ち頭を深く下げた。

「やめなよ!まだ怪我が治ってないんだから無理しないで」

エデン様がそういって俺を再びベッドにのせる。

「少し落ち着けば?」

俺はベッドに座り直した。

「助けてくださいましてありがとうございます….!」

「うん、もう体大丈夫?」

「はい、おかげさまでよくなりました。」

リン様はにっこり笑ってよかったねと一言だけ言った。

「今日一日ゆっくりして明日森の外までリンに案内させるから。無事に返してあげるから安心してね。」

「ごめんなさいありがとうございます。」