北に向かって走りつづけると、妖魔の姿が見えた。

既に人は血を流して死に絶えていた。

「くそっ!」

ジャンプしながら剣を抜き、そのまま妖魔に飛びついた。

「はあああ!」

「オヤ…?餌ガフエタナ!」


そう頭に響いたと思うと妖魔の姿は消えた。

「え」

その瞬間俺の体は宙に浮いた。

吐き気がし液体が口から吹き出し体は地面に転がり落ちた。

「ごぼっ…ぶふ…」

コ―トの裾で口元を拭うと赤い液体がついた。

「血…?」

今、一体何が起きたと言うんだ?

「コレハコレハ、騎士サマ。ワザワザ餌ニナリニキテクレルトハ!」

「…誰がてめえの餌になるんだよ!」

剣を再び握りしめて妖魔に飛びつく。

妖魔は避け、俺の腹に食いついた。

「ぐあっ…は、なせ!」

妖魔の頭に剣を振り落とすとその前に妖魔は離れた。

血がどくどくと流れた。


「早い…」

「早イ?何処ガ?オ前ガ遅インダヨ!」

妖魔は俺に向かって走った。

「なめんなよ…」

俺は全身の力を抜いた。
風が周りを柔らかく包む。

俺はそのまま左に跳ぶ。

「オ前!ソノ髪色!」

「この事、俺とお前の秘密な?他のやつに知られると厄介だから…な!」

剣を振り下ろしそして振り上げた。

妖魔は交わし下がった。

「マスマスオ前ヲ食イタイ!シン族ナド久シブリダ!」

妖魔は再び俺に向かって走る。


「風よ…鋭く…」


俺は剣を真横に振った。

手応えが…あった。

「ギャアアア…」

妖魔は頭と体が離れドスンという音をたてて倒れた。


俺も地面に座る。

「腹の傷のせいで疲れが酷いな…沙羅も近くにいるし髪色は戻さないと...」

髪色を茶色に戻してから俺は木に寄り掛かり目閉じた。