「はぁっ…はぁ…」

大分門からは遠ざかり、森の中へと身を隠す。

近くには村がポツンとあり、遠くには城が置かれている。

とりあえずシンに来たのはいいのだが、凛のことを調べると言っても…

何にも考えてなかった。

「…少し落ち着けよ」

自分に言い聞かせるように呟く。

凛は、神子。

神子は通常城に預かられる。
國によって、神子の役割も変わってくる。

コルディアの神子は神官へ。
ミラの神子は王族と親族になる。
ベルリクの神子は長候補へ。
アスベルの神子は王に。
シンは…


あれ?シンは何になるのだっけ?

「そういえば教科書には、シンやアスベルのことについては詳しく書かれていなかった。」

「アリア、アリアとれるか?」

「…ジィッ…はーい。アリアとれます。清?」

「久遠だ。少し教えて欲しいことがある」

「ん?なに?」

「シン族の神子の役割は?」

「…役割?シンは…あっ、思い出した。シンの神子は、特定のものではないのよ。」

「どういうこと?」

「シンの神子ってのは、他の國では考えられないほど数が多いの。例えばコルディアとかは、1、2人だけれど、シンは20人ほどの神子がいるわ。」

「つまり、役割がない神子もいるということか?」

「…詳しくはわからないわ。」

「そっか。ありがとう。とりあえず、神子に会う。」

「無理はしないで。それと、私の頼んだ任務もするのよ。じゃ、また何か困ったら連絡して」

すまんと一言いって無線を切った。

よし、木の上で寝るか。
夜中に動いても怪しまれる。

「寝込みを襲われませんように」

いつでも襲われていいように、銃に手をかけて目を瞑る。