目が覚めると、体には毛布がかけられていて零は隣にいなかった。
頭元には私の服が綺麗にたたまれていた。

「零…もう、いってしまったのね。」

「誰が何処に行ったって?よく部屋見渡してから言えよ。」

机を見ると書類に埋れた零が珈琲を飲んでいた。

「零っ!」

がばっと体を起こしたが、自分の今の姿を思い出し、すぐに布団を被る。

「よく眠っていたな。何回も起こしたが全然起きないし。水希がきたときにはさすがに冷や汗がでた。」

「へっ?!水希が部屋にきたの…?!」

零はにっこり笑うと私のそばにきて床に座る。目線が合わさる。


「嘘。俺が水希の部屋に行ったから誰もこの部屋にきてないよ。」

そんなにっこりと笑って言うなんて反則よ…可愛くて許しちゃうわ。

「疲れてるのにごめんな。でも可愛かったから止まらなかった。」

「…やめてよ。恥ずかしいわ」

零はくすっと笑うと、私の額にキスをする。

「…ちょっと…」

バサバサバサッ

廊下のほうで何かが落ちる音がして扉を見ると、扉が少し空いていて、そこから目をまん丸に見開いて徐々に顔が赤くなっていく清の姿があった。

すぐに足元に広がる本を拾い上げ、扉の前から去っていった。

「えぇぇぇぇっ!なんで扉があいているのぉぉぉぉぉ!」

「あーこの間の襲撃で扉のネジが緩んでたのかもな。」

「ぁぁぁぁ…恥ずかしい…」

私の反応を見て、いきなり零はむすっとした顔で私の顔に近づく。

「俺と付き合ってるの恥ずかしいの?」

「そういうことじゃ…」

零はにっこり笑うと私の唇を奪う。

久しぶりに零とこんなに長く触れ合ってる…
いつぶりかしら…

「朝飯頂きました。」

唇から離れるとにっこり笑った後に困った顔をする。

「…もう城に行かないと。本当はもう少しお前と居たいけど…」

あぁ…またしばらくすれ違いの生活がはじまるのね…

「そんな顔をするなよ、行きづらい」

零は今度は軽いキスをしてから立ち上がり、コートを羽織る。

「いってらっしゃい」

零は小さく手を振って部屋から出て行った。


「服を着よう。」

お風呂に入って、化粧して、書類整理をしましょ!

今日はなんだか頑張れそうっ!