「どうだ、これが貴様の因果だ」

友人は何も言わずただ壊れた壁を見ていた。

「皆、お前たちのために戦ってる。やり方は強引だが」

くすりと笑うと友人は我を無視をするかのようにそっと妖魔の亡きがらに近寄り傷口から溢れる血を舐めた。

「私の目の前でそのような姿を見せるな」

「うるさい」

「少しは自重をせよ」

一通り飲み干し、満足したのか妖魔から離れた。

「で、貴様はこれからどうする?」

「どうもしない」

血で赤らめた唇が白い肌に浮き上がり不気味さを漂わせる。

「零は殺す」

「…哀しき因果だ」




我は…何も出来ぬ。