本部に近くなると今度は妖魔の数が多くなった。

妖魔は奇声を発しながら上空に飛んでいたり、屋根の上にいたりする。


それらを矢で射抜く。


「これは、ロキ=ロレッタの力なの…?」


本部に着くと窓硝子は割れ、庭に大量の妖魔の死骸が倒れている。

「お兄ーちゃーん!お兄ちゃーん!!」



「危ない!」



声に体が反応をして後ろに振り向く。

目の前に妖魔が口を開いて僕に襲いかかるところだ。

咄嗟に体を強張らせて腕で頭を守る。

僕の頭にもう一つの手が重なり抱きしめられた。

背中に痛みが走り目を開けると妖魔から離れたところにいた。

目の前にはお兄ちゃんがいてて…と呟きながら僕から離れる。

お兄ちゃんが僕を守って妖魔から転がって逃げたようだ。

「お兄ちゃん!」

「大丈夫か?」

「うん、それよりお兄ちゃんは大丈夫なの?!道化がお兄ちゃんを狙ってるらしいんだ!」

「あぁ。道化ならもうご訪問されているぞ」

お兄ちゃんは銃を取り出し妖魔の頭に向けて引き金をひいた。

妖魔は倒れ、後ろには道化の雫とハートが立っていた。


「どうやら兄弟揃ったみたいね。」

そうハートが言うとお兄ちゃんは歯ぎしりをした。

「じゃぁ、始末しよっか」

雫は剣を両手で持ってお兄ちゃんに向かって走ってくる。

「くっ」

お兄ちゃんは銃を構える


「水希、離れてろ!」

「僕も援護する!」

雫がお兄ちゃんに切り掛かりそれを避けて引き金を引く。けれど銃弾は雫には当たらない。

「…逆恨みやめてよッ!」

「逆恨みじゃないわ。」