「俺は当たりか…さて、邪魔者は消えろ」

薫も背中から剣を抜き構えた。

「ひゃははっ!だってぇ。君たち邪魔ぁ」

「え…薫?リスカさん?」

「どういうこと…?」

「つーまーりぃ、彼女は道化に寝返ったんだよぉ、あははっ!」

「薫、嘘だよね…?だって攫われたって…」

「俺は、道化側だ」

「あ…」

心音が…

「薫どうしちゃったんだよ!!洗脳されたのか?!」

「皇紀…薫の心音…力強く…薫は本当に道化側になったんだ…」

「なんだよ…それ」

皇紀は銃器のグリップを強く握った。

「ごちゃごちゃうるさいんだよっ!」

リスカは薫に飛びつき薫が剣で受け止める。

「あーれー?君弱いのに案外やるねぇ」

「余分な妖力を使わないからな」

にやりと笑ってリスカを跳ね除け薫が先制の一振りをして、リスカを後退させた。

うそ…薫はもっと動きが遅かった…

「髪色とか瞳の色って変えるのにすっごい疲れるんだよな。今は普通の姿でいれるから楽でしょうがない」


皇紀が震える手で銃器を構えた。

「へへっ、大丈夫ー。」

皇紀に気付いたリスカは薫の剣をさらりと交わしながら答えた。

「それより零が危ないかもねー、いってらっしゃーい」

僕と皇紀は目で合図した。

そのままリスカをおいて城内に走る。

森の中では金属音がずっと響いた。

「お兄ちゃん…!」