キイィィィ!!!


耳をつんざくような音は頭上すぐ近くで響く。

「侵入者だ!侵入者!」

腕を捕まれ上に引っ張られる。

首が跳ねられず、徐々に強張った体を緩ませた。

「侵入者を捕らえよ!」

いくつもの雄叫びが近寄ってくるのがわかった。

何が起きているんだ?

侵入者って一体…


「キィヤアアアア」


妖魔の甲高い鳴き声とともに俺は宙に浮く。

「あぁぁ!」

俺は一瞬妖魔に喰われたと思った。

けれど痛くない。体の実感はまだある。

「レオ!捕まえた!」

女の声が聞こえて俺の体は何かの上に乗った。


ばさばさと鳥が羽ばたく音が近くで聞こえ、兵士たちの雄叫びは消えた。


「首元少し切れたみたい。」

「俺が見る。リオ誘導頼む」

「了解」


男の声がした。
そして俺の首に布があてられてた。

「よかった…あまり深くないな」

「誰?」

そういうと目隠しが外されいきなり目に光りが入ってきた。

眩しさで目は自然と閉じ、ゆっくりと開いた。

目の前には道化の雫が居て俺は今妖獣に乗っていた。

「道化?!」

「動くな!落ちたいのか?!」

妖魔の背中から下を見ると地上が遥か下にあって落ちたら命がないと直ぐにわかった。

「…何で」

「神父様から聞いてすぐに来た。お前に死なれたら困るんだよ…間に合ってよかった」

「俺はまだお前たちを信じていない…」

「信じていないのは別に構わない。だが俺達はお前が欲しい」

雫は仮面をはずした。

その顔はあの優しいエデンだった。

「エデン…さん」

「かけらを返してくれ」