「…私も同じシン族だからです」

そう答え、俺は力を放った。

鏡は無いが、横髪の色が変わるのがわかった。

今では見慣れない色。

俺の本当の髪色。


その瞬間、ざわざわと周りが騒がしくなり、王妃の周りに兵士が集まり、俺の周りには槍を構えた兵士が集まった。


「何故だ!何故シン族がここに?!」
「早く刺し殺せ!!」
「化け物だ!なんと恐ろしい!!!」

「化け物ではありません。人間です。」

「黙れ!!!!」


首に振動が響き、頭がグラグラと揺れた。
気持ち悪くなりその場にしゃがみ込む。

「静まれ」

王妃の声により部屋は静まり返った。
王妃は立ち上がり俺を見る。


「…古都薫。道化の一味とし、死罪。明日、刑を実行とする。」


「な、俺は…俺は道化ではありません!騎士です!!」

「連れてゆけ」

「待ちなさい!彼女は道化と言ってはない!死刑など、許されることではない!」

隣に座っていた王が初めて声を出した。
だが、王妃は冷たい目を王に向けた。

「序列は私の方が上です。王は黙ってなさい。この國は私の國です。國の安全が脅かされる人物がいるのであれば処分するのが妥当です。よって、彼女は死刑なのです」

「だが!そんなことしたらシン國との親交はどうなる!」

「シン族は我々のこと仲の良い國とは思っていないでしょう。我々もそうですから。それにシン族はコルディアに敵意を向けている。シン族をコルディアに置いておくのは危険です」

「では彼女をシン族だからと言って処刑をするのか?!」

「そうです。早く連れて行きなさい」


「待ってください!俺はシン族ですが、本当に道化ではありません!本当です!」

兵士に捕まり引きづられるように俺は部屋から出された。

王妃は部屋から連れ出される俺を蔑むような目で見て、にっこりと笑った。