ジャクソンとマイケル

　今度は、マイケルにグッジョブだ。もちろん、マイケルにくっついているオイラも二人の間に入り込んでいる。

　今は、サクラの膝の上までの距離はおおよそ人間の掌ほどの距離。

前回失敗したリベンジをしたいものだが、今ここでサクラに飛び移っても唇に到達するまでにかなりの時間を労するのが目に見えている。さて、どうしたものか。

今回は、サクラの唇は諦めて考え抜いた作戦に移るべきか……。

　そんなことを考えているうちに、マイケルの方が先に行動を起こした。

　サクラの膝に頭を乗せると甘えるような声を出して鳴いている。

「おっ、マイケルいいな。膝枕か」

「かわいいねー」

　などと言いながら、サクラもマイケルの頭を優しくなでている。どうやら、今はユータがいるから邪険にはできないらしい。このままではまずいな。

もしかしたら、マイケルに先を越されてしまうかもしれない。それだけは、阻止せねば。

とりあえず、サクラの指がオイラの近くに来たのを見計らって、その手に飛び乗る。

　移動はオッケー。ということで、こちらも行動に移すのみ。