ジャクソンとマイケル

 よし! いいことを思いついたぞ。これで、きっとサクラもオイラのことを知ってくれるはずだ。とりあえず、移動が終わるまでオイラは寝て待つとするか。

 マイケルの規則正しい歩みのリズムに身を委ねて、されるがままになっていたが、ふいにガクンという一際大きな揺れの後でそのリズムが止った。

 どうやら、目的の場所に着いたようだな。

 見回してみると、思ってた通りの場所だったので思わずほくそ笑んでしまう。

 そこは、ユータの家からそれなりの距離にある緑溢れる大きな森林公園だった。ここだったら、オイラたちの仲間のみならず様々な種類の虫たちが生息しているはずだ。

オイラのプランには、彼らの手助けが必要だからユータのチョイスにグッジョブといってやりたくなる。

 ガクンと再び揺れるとマイケルが動き出した。どうやら、今はただ公園入り口でどこに行こうか悩んでいただけのようだった。

 まあ、オイラはこの公園内だったらどこに行こうが構わないから彼らが落ち着くまで高みの見物と決め込む。

 結局は、公園の中でも一番ののんびりスポットである広い芝生の広場まで来ていた。そこで、ユータがビニールシートを広げると二人で寄り添うように座りやがった。

そうはさせるかとマイケルがその間に入り込む。