旦那を愛していないにしろ、私は妹とは違う。
私は真剣なのだ。
赤ちゃんと幸せになる為にこうするしかなかったのだ。
私と妹は双子。
そうそう違いはないのだろうか。
「お姉ちゃん賢かったんだね」
くすくす笑う妹に、
私もにこりと微笑んだ。
幸せかと聞かれたら、
私たち姉妹は「幸せです」と言える。
幸せの基準なんて、みんな違う。
私たちはお金持ち。
―――私だってお金持ちになりたかった。
都合のいい女じゃない。
“自分たちに都合のいいオンナ”だ。
騙される男が純粋なだけ。そんな無垢なところが愛おしい。
誰かに咎められるなら、私たちは言う。
「“運命”だから」
―――と。
【おわり】
〓誠に遺憾です〓