無言のまま衛の一歩後ろをついていく。 「疲れた?」 「うぅん。」 わたしは首を左右に振る。 どこに向かってるんだろう? わたしの手をしっかりと握ったまま 衛が前を歩く。 人ごみもいつのまにか抜けていて。 まわりには、ぽつりぽつりと人が 歩いてるだけ。 さっきまでの賑やかさがウソみたいに 静かな夜道。 無言のまま、衛についていく。